ロバのティールーム >> ロバのコラム目次<時系列> >> ロバのコラム_2002/01/23
イスラームやらアフガニスタンやら・・・ 2002年 1月 23日(水)
久々にコラム書くけど、去年からいろいろありましたね、そうイスラームやらアフガンやら・・・。それまであまり脚光浴びてこなかった地域が良かれ悪しかれ世界中の注目の的となっています。自称「中東世界の研究者」の僕にとって、やはり他人事ではすまされないような気持ちになりましたが、アフガンに義勇軍として参加したわけでもなく、はたまたNGOで援助活動でもしたわけでもなく、日本からことの行く末を見守っていました。ただ、展開があまりにも速すぎて、あれよあれよという間にアフガニスタンは落ち着いてしまった観があります。アメリカの侵攻は到底許されるものではないにしても、結果的にはアフガニスタンに世界の目をもってゆくきっかけをつくり、また内戦を終わらせることとなりました。何がいいことで何が悪いことなのかまるでさっぱりわからない、というか物事の善し悪しではかるべき次元のことではないのかも知れません。歴史は常に背理なのかな、と感じる瞬間です。
「テロは悪い」と言っても弱い者にとっての最大の表現方法(直訴)であるのは確かであり、また「テロが歴史を変えたことはない」と為政者が如何に力強く演説しても、実際にはテロの影響力は計り知れない(注意:決してテロを肯定している訳ではない)。現にテロによってアメリカは重い腰をあげてアフガンに侵攻した訳だし・・・。そしてテロという表現方法は自分の命と引き替えにでも自分たちを知らしめたいと思う人たちがいる限り、これからも決してなくならないだろうな。重要なのはそれらの人々の叫びをテロという手段に訴えかけようとする程に追い詰める前に聞くこと、そして歩み寄り共存の道を探る努力をすることにテロを防止する手だてがあるのではないかと思う(ただし愉快犯は別だな)。こんなこというと、理想主義者だとか楽観的すぎるとか言われるだろうけど、まあやらんよりゃマシでしょ。それにほかの考え方を知ることって結構面白いとおもうんだけどね。