コミュニケーション(レジメ)
1.コミュニケーションとは何か(メッセージの伝達)
2.伝達手段としての言語とは何か
3.ノン・ヴァーバル・コミュニケーションは言語を超えるか
4.メタローグとは何か
5.メディアはコミュニケーションのあり方を変えるか
6.日常世界の構成(現象学的社会学)と解体(エスノメソドロジー)
7.ダブルバインド理論とは何か(分裂病をもたらすもの)
8.家族療法とパラドキシカル・アプローチ(偽解決とリフレイミング)
9.宗教的コミュニケーション(集団催眠と禅問答)
10.語用論的観点 -意味論・統語論に対して
(「タバコある?」は「タバコをくれ!」というメッセージか?)
11.フロイト=ラカンの理論 -無意識のメッセージ
(「先生は私の夢に現れた女性が母親だと思ったでしょうが違います」は母親)
12.言語ゲーム(ウィトゲンシュタイン)
13.言語行為論(オースティンの行為遂行的発言:「私は約束する」 -慣習に依存)
(会合報告)
今回のポストモダンクラブ会合は、「コミュニケーション」という大きなテーマで臨んだ
わけですが、当然、短い時間で話し合うにはあまりにも広範な研究領域にわたる問題であ
り、進行の便宜上、上記のレジメをもとに話し合いました。なおレジメのうち10、12
、
13は紹介程度しかできませんでした。また、4、5、6、11は時間の都合上できませ
んでした。したがって、最初はコミュニケーション手段としての言語の限界について話し
合われ、非言語的なコミュニケーション(身振り・手振りなど)、話している場の雰囲気
について、つまり言葉よりも有効なものがある、という意見が多く出たようです。また、
実際に話される内容は、慣習に大きく依存しているということも確認されました。これは
言外の意味を汲み取るということにも通じた問題であり、言葉の裏の意味を状況から判断
するためには、その社会の慣習、規範のようなものを理解していなければならないわけで
、
それを培うものとして、幼少期における親子のコミュニケーションなどが考えられるでし
ょう。(* なお、このレジメの内容がややベイトソンの理論に偏っているのは、今回の
レジメを作成した山竹の趣味によるものであることをお断りしておきます。)