スカシカシパン研究会  ≫ 写真で解説!?スカシカシパン

 

 

砂浜に打ち上がっていたスカシカシパンの殻を上から見た写真です。

長く波に洗われたために、有機物は分解されてなくなり、分解できない

殻だけが残って、砂浜に打ち上げられます。

写真のように、個体によって、少しずつ形が違います。

 

でも、基本は五角形で、真ん中に☆のような模様があり、

その腕の先にそれぞれ貫通したスカシ穴があります。

 

なお、左側のスカシカシパンは、表面の凹凸にうまい具合に細かい砂が

詰まったため、細かい模様が浮き出ていてきれいです。

 

生きたスカシカシパンには、ぼくは出会ったことがありません。

なんども素潜りに挑戦し、生きたスカシカシパンとの出会いを期待しましたが、

結局今まで出会ったことがありません。

ただ、スキューバをやると、割と簡単に出会えるらしい。

 

参考:生きたスカシカシパン http://www.neodiving.com/tour/neozukan/sonota/uni/sukashikashipan.html

 

 

上の写真の右側のスカシカシパンを手前から見たところ。

全体的に平べったいけど、真ん中あたりだけ盛り上がっているのが

わかると思います。

 

ちょうどつぶれた甘食みたいな感じです。

ひだり斜め上から見るとこんな感じ。

 

裏から見たスカシカシパン。

 

真ん中の小さな穴は、口(くち)です。その下にある小さな穴は肛門です。

 

放射状の5つのスカシ穴から、真ん中の穴(くち)に向かって、

トレンチがあります。 スカシカシパンは、表側のスカシ穴から入ってきた

エサをうまくトレンチに沿って誘導し、真ん中の口から摂食します。

 

そして排泄物は、下の小さな穴(肛門)から排泄されます。

 

(注:左上のマジック書きは、ぼくが拾ったときに記入したものです。

2000年8月に館山の海岸で拾いました。)

 

スカシカシパンの殻も長い間海の中で洗われていると、だんだんと海水に

溶けてゆきます。

 

左側の殻は溶けかかったものです。溶けかかった殻の上には、フジツボや

貝の仲間が張り付いているのがわかります。

 

こうして殻も少しずつ分解され、物質循環のサイクルに

取り込まれていくのです。

上の溶けかかった殻をさらに拡大したもの。

 

よくみると3つのスカシ穴が確認できると思います。

溶けかかった殻を裏から見た写真。

 

3つのスカシ穴ががよくわかります。

さらに真ん中に塞がれかけた穴(くち)が確認できると思います。

このページの一番最初の写真の、左側のスカシカシパンを拡大したもの。

 

こちらのスカシカシパンは少しいびつです。

上のスカシカシパンの模様の部分を拡大したもの。

 

星形の模様の真ん中に、さらに星形が隠れているのがわかりますか?

 

このスカシカシパンの属する棘皮生物は、5角形が基本で、

いたるところに5角形があります。

さらにこのスカシカシパンを裏面から見てみました。

 

前述と同様、スカシ穴から真ん中の口に向かって、トレンチがあります。

 

さらに肛門の穴も見えます。

スカシカシパンの裏面の拡大写真です。