スカシカシパン研究会  ≫ 棘皮動物(きょくひどうぶつ)とは?

 

棘皮動物 (きょくひどうぶつ) とは?

 

1)棘皮動物の仲間

 

 棘皮動物は以下の五つの生物をいう。すなわち、ヒトデ、クモヒトデ、ウミユリ、ウニ、ナマコである。

これらはさらに以下のように分類される。

棘皮動物門 ヒトデ綱

 

スナヒトデ / モミジガイ / イトマキヒトデ / アカヒトデ / マヒトデ /

ヤツデヒトデ / ニチリンヒトデ / タコヒトデ / ユルヒトデ など

 

蛇尾綱(クモヒトデ類)

 

スナクモヒトデ / イソコモチクモヒトデ / ニホンクモヒトデ など

 

ウミユリ綱

 

ニッポンウミシダ / コアシウミシダ / オオウミシダ など

 

ウニ綱 正形ウニ類

ガンガゼ / クロウニ / サンショウウニ / ラッパウニ / ムラサキウニ /

アカウニ / バフンウニ など

カシパン類

タコノマクラスカシカシパン / ヨツアナカシパン/

ハスノハカシパン など

ブンブク類

ネズミブンブク / ブンブクチャガマ / セイタカブンブク /

ヒラタブンブク など

ナマコ綱

 

キンコ / マナマコ / クロナマコ / シロナマコ / イカリナマコ /

クルマナマコ など

 

(参考:「海辺の生きもの」p285-p318)


 

2)棘皮動物の特徴

 

 棘皮動物とは生物学上ひとつの「門」に数えられる。門というのは上位のカテゴリーで、

私たち人間は「脊椎動物門」にはいるということを考えると、非常に特徴的な生物群である

ことがわかる。棘皮動物の特徴を列記すると、

 

 a)体が五放射相称である

   五角形をしていて、中心のまわりに五つの同一構造が放射状に配列している。

 

 b)皮膚の中に小さな骨片が埋まった構造の骨格系を持つ

   骨片は様々な形をしており、小板状であったりピンセット状のもの(叉棘)になったりする。

   皮膚に叉棘が埋まっていることが棘皮動物の名称の由来である。

 

 c)皮膚の硬さが変わる

   棘皮動物の皮は瞬時に皮膚をドロドロにしたりガチガチにしたりする事ができる。

 

 d)水管系を持つ

   体表から水管を出し、それを使って摂食、呼吸、運動を行う

 

  となる。(参考:「ヒトデ学」p10-p12) 

 

3)個々の棘皮動物の特徴

 

 a)ヒトデ綱

   中央の五角形をした体(盤)から5本の太い腕が放射状にでる典型的な星形棘皮動物。

 

 b)蛇尾綱(クモヒトデ類)

   ヒトデと同様中央の盤から5本の腕が出ているが、ヒトデよりもずっと細い。

   腕は人の背骨のような脊椎骨が連なった構造をしている。

 

 c)ウミユリ綱

   棘皮動物の祖先に最も近い構造をもつ。一本の茎で立ち上がり、その上に百合のような

   体がのっている(注意:動物です)。茎がないものはウミシダと呼ばれる。

 

 d)ウニ綱

   ボール状の殻から棘をたくさん出している構造。裏側中央の口がある。

 

 e)ナマコ綱

   巨大な芋虫のような形をしているが立派な棘皮動物。輪切りにすると、五角形をしている。

   ナマコには殻が見あたらないが、皮膚の中に骨片が散らばっている。

                    (参考:「ヒトデ学」p13-17)

 

2002.05.12修正

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